平島の伝統行事

平島には,昔ながらの伝統的な行事やお祭りが数多く残っています。

  カセダウチ



 カセダウチは,毎年旧暦の12月14日に行われ,
1年中雨がよく降り豊作であるように,また,島民の
無病息災を祈って行われる行事です。
 ビロウの葉を体にまとい,頭にはかぶり笠を身に
つけた福徳神(フットコジン)が,島の全家庭をまわ
ります。

 福徳神を迎える家庭では,なますに刺身をのせた
料理とお酒を準備して,家族全員が並んで福徳神を
待ちます。

 家にやってきた福徳神は,島に伝わる数え歌を
歌いながら,魚の付いた竿を振り,各家庭の幸福を
祈願します。
 そのお礼にと,各家庭では準備した料理とお酒で
福徳神をもてなします。

 そして,これだけでは終わりません。
 福徳神が各家庭を移動する際,島の子どもたちは,
神様めがけて水を掛けるのです。これは,福徳神に
水を掛ければ,1年中雨がよく降り豊作になると言わ
れるからです

 そのお返しに,福徳神は子どもたちを追いかけて
捕まえ,顔に炭を塗ります。炭を塗られた子どもは,
一年間健康に過ごせるという言い伝えがあります。
 子どもたちは,福徳神に捕まるまいと一生懸命逃
げます。この追いかけっこが楽しくて,子どもたちは
このお祭りを心待ちにしてます。